ベーマガ ロゴの“BASIC”の形の由来と無料フォント

2021/09/01Uncategorizedfont,magnetic ink,ベーマガ

マイコン BASIC マガジン(ベーマガ)のロゴの BASIC 部分など、一部が太い英字フォントは、レトロさや電子的なイメージの良さがありますよね。その形の由来を調べてみました。また似た形のフォントを探してみました。

basic

磁気インク文字認識(MICR)

形状の由来は、磁気インク文字認識(Magnetic ink character recognition, MICR)用のフォントです。

Wikipedia によると、磁気インク文字認識とは、文字認識技術の一種で、欧米の銀行での小切手処理に使われ、1950年後半から1963年頃まで、アメリカ合衆国のほぼすべての銀行で採用されていたようです。

MICR の主なフォント E-13B の形状が由来と思われます。

E13-B font
E13-B font

ただ、数字と記号のみで、見た目に規則性もありません。本来の用途は、磁気インクで印刷され、文字の形状によって読み取られる波形が異なり、文字認識を可能にすることであるため、見た目の規則性はないんですね。

ロゴなどで見かけるフォントは、Wikipedia によると「1963年、MICR フォントが新しさの象徴のように扱われ、MICR風のコンピュータ用フォントがアルファベットについても作られた(MICRフォントは本来、数字と制御文字しかない)。」とのこと。

Unicode の MICR 文字

本来の MICR のフォント E-13B を元にした文字が、Unicode に4文字ありました。数字はなく記号のみです。Optical Character Recognition 文字としてまとめられています(http://www.unicode.org/charts/PDF/U2440.pdf)。

  • ⑆ (2446): BRANCH BANK IDENTIFICATION
  • ⑇ (2447): AMOUNT OF CHECK
  • ⑈ (2448): DASH
  • ⑉ (2449): CUSTOMER ACCOUNT NUMBER

MICR 風のフォント

MICR に影響を受けてはじめてデザインされた英字フォントが、Westminster のようです。これは Microsoft のソフトウェアにもかつて含まれていたようです。Microsoft の Web ページにも説明があります(Westminsterフォントファミリー-タイポグラフィ| Microsoft Docs)。Westminster の競合として登場したフォントが Data 70 のようです。Data 70(もしくは Westminster)がベーマガのロゴ由来のようです。Data 70 は有料フォントとして販売されています。購入しました → フォント Data 70 を購入。ベーマガロゴのあれ。

MICR 風の無料フォント

いくつか MICR 風のフォントを探してみました。ただ、ライセンスが不明瞭なもの多数。フリーとありますが、利用は各自で判断してください。

GnuMICR

MICR 風ではなく MICR E13-B フォントです。

E13-B font

Computerfont

computerfont

Justov

justov

Checkbook

checkbook

Digitek

Digitek

Micronian

micronian

Micr-Regular, Micr-Regular DB

micr-regular_font_preview_characters

Micr Extended Regular

micr_extended_regular_font_preview_characters

Bitwise

Bitwise

Future Imperfect

FutureImperfect